Jun 16, 2011

[橋本紡] 半分の月がのぼる空 01-08 (Hanbun no tsuki ga noboru sora)



 高校2年生の戎崎裕一は突然肝炎を患い、入院してしまう。しかし、あまりに退屈な入院生活に耐えかねて、夜 な夜な病院を脱走しては親友の世古口司の家に遊びに行き、看護師の谷崎亜希子に説教される日々を送っていた 。ある日、裕一は深夜の脱走の黙認と引き換えに同じ病院に入院していた同い年の少女、秋庭里香の話し相手に なる取引を亜希子と結ぶことになる。二人は徐々に親しくなっていき、里香はほとんど誰にも見せなかった笑顔 を、裕一に見せるようになる。しかし、里香は自分が心臓の病気を患っておリ、もうすぐ死ぬ運命にあることを 突然告げる。裕一は戸惑うと同時に、自分が里香を意識し始めていることに気づく。
ある日、里香と二人で病院を脱走して訪れた"里香の思い出の地、砲台山"で、裕一は知る。里香は、もはや生 きる希望を失っている事を。 そして里香もまた、知る事になる。裕一の想いを。 その想いを知った時、里香は再び生きる希望を取り戻し始める―。
病院や高校、伊勢の町を舞台に、里香、亜希子、夏目といった、彼を取り巻く人々との関わりを含め、物語は進 んでいく。


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